親が子供にすべき最高の早期教育とは?方法を間違うと子供をつぶしてしまう。
このブログでは、子育てに関する本をたくさん読んで、私が気になった子育て情報をメモしていきます。毎日、お昼12時に更新。
【今日からすぐできること】
【1】最高の早期教育とは。
① 子どもの「好き」を見つけてあげること
② 子どもの「好き」に関わる体験や習い事をさせてあげること
③ 子どもの「好き」に共感してあげること
【2】伸ばす育児とは。
① 「あなたは、あなたのまま、どんどん伸びていきなさい」と、あたたかく見守ること
② わが子が持つ「よさ」をちゃんと見てあげること
以下、詳細。
まず驚いたのが、
- 私たち今のママ世代は早期教育第1世代だということ
- 私たち早期教育第1世代は、家庭内暴力や引きこもりが急激に増えた世代だということ
"早期教育"が気になりますか?もしかしてそれは、みなさんが早期教育第1世代の子どもたちだからかもしれません。
1970年代、「3才からでは遅すぎる」という言葉が流行し、当時のママたち(今のおばあちゃん世代)が、早期教育に一生懸命になりました。でもその後、多くの専門家が調査を進め、親の希望に沿うように育てられた子どもたちが必ずしも幸せな大人になっていないことがわかってきました。早期教育世代は、家庭内暴力や引きこもりが急激に増えた世代でもあります。
育脳Baby-mo 0~3才の可能性を引き出す7つのこと (主婦の友生活シリーズ)より引用
昔「キレる17歳」って言葉ありましたよね。「2000年に相次いで発生した世間で注目された凶行の犯人が17歳前後(キレる17歳 - Wikipediaより)」だったことからできた言葉らしいです。私は2000年の時17歳でした。ドンピシャ。
「82年はキレる世代」噂の真偽は? 酒鬼薔薇聖斗、秋葉原無差別殺傷など… (1/2ページ) - 政治・社会 - ZAKZAKによると、秋葉原の事件の被告もこの世代。この被告の話で印象的だったのが、「母親が教育ママだった」ということ。
この母親の教育エピソードをちょっと見て下さい。驚愕です...。子どもを凶悪事件の犯人にしてしまった原因は、母親の育て方にあるようです。長いけれど引用します。
加藤智大被告の生い立ちを紐解くと、まず、あの母親の息子として生まれた事が第一の不幸だと思います。
加藤智大被告の母は、県下一の進学校、青森県立青森高等学校卒の教育熱心な母親として有名であった。マスコミから伝わってくる様子は以下の通り。
- 幼少から厳しく育てられた。
- 冬の寒い日に(話は青森である)薄着で外に立たされているのを見た近所の人がいる。
- 小学生の頃から珠算やスイミングスクール、学習塾に通わされた。
- 友人の家に遊びに行くことも、友人を家に呼ぶことも禁止。
- 作文や絵画は親の検閲がはいる(先生ウケする様に親が指示命令)。
- 見ることが許されたテレビ番組は「ドラえもん」「まんが日本昔ばなし」
- 男女交際禁止
(中略)
さらに、完ぺき主義の母親は、常に完璧なものを求めてきました。...母親の作文指導には「10秒ルール」なるものもあったという。兄弟が作文を書いている横で、母が「検閲」をしているとき、「この熟語を使った意図は?」などという質問が飛んでくる。答えられずにいると、母が、「10、9、8、7...」と声に出してカウントダウンを始める。0になると、ビンタが飛んでくるというわけである。この問題における正解は母の好みの答えを出すことであったが、そこで母が求めていたのもやはり「教師ウケ」であった。
更に週刊現代6/28号「秋葉原通り魔 弟の告白」(前編)から引用します。
加藤智大容疑者が中1の時である。
『食事の途中で母が突然アレに激高し、廊下に新聞を敷き始め、、その上にご飯や味噌汁などのその日の食事を全部ばらまいて、「そこで食べなさい!」と言い放ったんです。アレは泣きながら新聞紙の上に積まれた食事を食べていました』
父も黙っているばかりで助け船も出さず、弟も横目で見ながら食べ続けている......
この様な状況で育った加藤智大被告は小中学校は成績優秀スポーツ万能で、母の期待に応え県立青森高校に入学するのですが、優秀な生徒が集まる高校の中で加藤被告は埋没してしまい成績も低迷し、母に暴力を振ったり部屋の壁に穴を空け、教室の窓ガラスを素手で割ったりする様になります。ちなみに入学当時の志望は北海道大学工学部だった。
加藤被告は親(母親)の欲望を満たす為に長期に渡って欲求を抑圧する生活を続けていたものと思われます。表面上、小中学校時代は上手く行っていた彼の人生ですが、県下一の進学校青森高校に入学してから歯車が狂い始めた様です。
高校での成績は振るわず、3年に進級する時点で、短期大学への進学する事を希望していたと言う。あれ程、スパルタ教育を受けて入った青森高校から岐阜の短期大学へ。なにか釈然としません。
片田珠美教授の「無差別殺人の精神分析 」によると
成績が良くなかったとはいえ、県下一の進学校に在籍していた加藤にとって、より好みさえしなければ大学に進学する事も可能だっただろう。短大を選んだのは、子どもを学歴社会の勝者にするべく必死にやってきた母に対する反発のようなものがあったからではないか。それを裏づけるように、加藤が高校を卒業する際に生徒会誌に残したのは、アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」に登場する少女(綾波レイ)が、理不尽な戦いを強いる司令官に告げた決別のセリフである。
「ワタシはアナタの人形じゃない。赤い瞳の少女(三人目)」
明らかに母親に対して叛旗を翻しているのがわかります。
加藤智大容疑者の母親は、学校の成績、先生のウケが良い事が大事だったようですね。
それは言い換えれば、子どもに「自分を出すな」「他者(母、先生)にあわせ、気に入れられる様にしなさい」と言っているようなもの。ここに子どもの主体性は抹殺されているわけです。本来なら、自分はこうだ、こうしたい、と自分を表現しそれを認められ、自分を形成していくのですが。
作文の検閲を受け、時には母の書いた作文を提出させられた事もあったと聞きました。これでは子どもは母親に自分を乗っ取られたようなもの=精神的な死を味わったと言ってよいくらいです。神戸連続児童殺傷事件の少年Aが思い起こされます。
(中略)
彼は親に、特に母親に作られた優等生である。小学校の時に母親が書いた作文で賞をもらい、母親が描いた絵で賞をもらった「作られた優等生」である。中学までは成績がよく有名進学校に入学したとたん成績は中の下、言わば落ちこぼれになったと言っても過言ではない。
(中略)
この様な事件を起こす原因は養育の仕方にある事に気付いてほしい。
秋葉原無差別殺傷事件 加藤智大 月刊 精神分析 2009年09月号より引用しました。全体は是非リンク先で読んで下さい。考えさせられます。
「子どもに早期教育は必要か?」という私の疑問からスタートしたこのブログ。教育のやり方を間違うだけで、子どもは凶悪犯罪者にもなってしまうことがわかりました。加藤被告の母親は、子どもを教育することによって「作られた優等生」にしてしまったのです。
果たして、正しい「親がすべき教育」とはどんなものなのか?その答えが、今日紹介するエッセイの中にありました。
子どもの能力を伸ばすのは、親ではなく子ども自身だと私は信じています。「すごいなぁ」「不思議だなぁ」と感動できる何かに出会い、心が動き、体が動く。そして「もっとやりたい」「もっとうまくなりたい」と思う。これこそが才能の芽生えです。でも、親に押しつけられてしまうと、自分が本当は何が好きなのか考える力が育ちません。
育脳Baby-mo 0~3才の可能性を引き出す7つのこと (主婦の友生活シリーズ)より引用
親が子どもの能力を伸ばすのではない。子ども自身が能力を伸ばす。そんな環境を作ってあげることが大事なんですね。そして、子どもに「自分が本当は何が好きなのかを考え」させる。
体験を増やすことは、親にしかできません。「この子、音楽が好きそう」と気づいて、楽器にさわらせてみる。「運動が好きみたい」と、さまざまな遊具で遊ばせる。それは悪くありません。習い事も体験を増やす手段として、じょうずに使うといいですね。でも、本人がイヤそうなら、迷わず撤退しましょう。無理やり続けると「ママのために習い事をする」ということになりかねません。
育脳Baby-mo 0~3才の可能性を引き出す7つのこと (主婦の友生活シリーズ)より引用
「ママのために習い事をする」「ママのために優等生になる」ということになってはいけない。
もう一つ重要なことは、子どもの「好き」に共感してあげることだと思います。
ある男の子は家族で遊びにいく途中、工事現場に目がくぎづけになり、一歩も前に進まなくなりました。あまりに夢中になって見ているので、ママとパパはお出かけをあきらめ、交代で2時間つきあったそうです。私は「これ以上の早期教育はない」と思いました。その子の知的興味が満たされただけでなく、両親に愛されていること、自分が尊重されていることも確かに伝わったと思います。「あなたは、あなたのまま、どんどん伸びていきなさい」と、親があたたかく見守ってくれれば、子どもは安心して自分の能力を伸ばすことができます。これこそが「伸ばす育児」です。
育脳Baby-mo 0~3才の可能性を引き出す7つのこと (主婦の友生活シリーズ)より引用
「早期教育」という言葉を聞いて、何を連想しますか?幼児教室に通わせること?知育教材で遊ばせること?私はそう思ってました。
違うんですね。最高の早期教育とは、
- 子どもの知的興味を満たすこと
- 両親に愛されてるんだと実感させること
- 自分が尊重されてるんだということを実感させること
- 「あなたは、あなたのまま、どんどん伸びていきなさい」と、あたたかく見守ること
なんですね。
お母さんはわが子の「できばえ」が気になるので、人と比べたくなる。そして「よく育った」「もう少し人並みに」と思います。でも、それが重なると子どもはつぶれてしまいます。
(中略)
本当にのびやかに育てていれば、結果はおのずとついてきます。わが子が持つ「よさ」をちゃんと見てあげる、たったそれだけでいいんですよ。
育脳Baby-mo 0~3才の可能性を引き出す7つのこと (主婦の友生活シリーズ)より引用
子どもの教育方法を親が間違うと、子どもはつぶれてしまう。作られた優等生になってしまう。そして、凶悪犯罪を起こすような人物になる可能性だって、ある。
どんな親も、子どものためを思って教育します。そして、子どもの「できばえ」に悩みます。
悩んだときは、このフレーズを思い出せばいい。
"わが子が持つ「よさ」をちゃんと見てあげる。たったそれだけでいい。それが最高の教育。"
明日も本から気になる子育て情報をメモしていきます。
読んだ本
育脳Baby-mo 0~3才の可能性を引き出す7つのこと (主婦の友生活シリーズ)
- 作者: 主婦の友社
- 出版社/メーカー: 主婦の友社
- 発売日: 2015/02/12
- メディア: ムック
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